『シナリオ作成大全』では、みなさんのシナリオの作り方、ノウハウ、Tipsを募集しています。
全てのゲームマスターのシナリオの作り方を掲載するというのが本シリーズの究極の目標であり、それでこそ『大全』と呼べるものになるでしょう。
ひょっとすると、自分のシナリオの作り方はありきたりでつまらない、みんなに見せる価値がないものだと思っている方もいるかも知れません。しかしそれは本当に、どこかに書かれているものと同じでしょうか? 違っている部分があれば、そこだけをクローズアップして何故変えたのか、元のやり方はどういう課題を抱えていて、変えることでどういうメリットがあると思ったのかを紹介すれば、それはもうあなたのオリジナルの「シナリオの作り方」の記事になります。またシナリオ作成に慣れていない人にとっては、ありきたりな作り方でもとても参考になるものです。単に、自分と同じやり方だったというのを確認するだけでも安心できるものです。
また本書では、シナリオの作り方に関するあらゆるテーマについてみなさんのご寄稿をお待ちしています。「シナリオの作り方」というと元となるアイディアを出し、シーンを組み立て、バランス調整をして、と書かなきゃいけないことがたくさんあって無理、と思うかもしれませんが、本書ではそうしたトータルなシナリオの作り方のみを募集しているわけではありません。もっと特定の問題の解決に絞った記事も募集しています。
この後でシナリオの作り方にまつわるトピックの列挙を試みていますが、これをご覧いただければ一見狭い領域に見える「シナリオの作り方」というテーマが、実に広大なトピックを抱えていることが分かるかと思います。しかも、考え始めるとそれぞれのトピックが奥深い内容を秘めていることに気づくかもしれません。一つのトピックについて、幾つものアプローチが考えられるでしょう。もしこういったことを考えるのが好きな方であれば、きっと読みながらわくわくしてくれるのではないかと思います。読んでみて「面白そうだ」と思ったら、ぜひ書いてみて、送ってみてください。お待ちしております。
シナリオの作り方に関する記事全般を募集いたします。次頁以降で、記事内容の例を列挙しますのでご参考にしてください。勿論、本誌掲載の各記事もご参考になるかと思います。
ページ数は、本誌1ページ分以上とします。上限は特に設けませんが、50ページを超えそうな場合は事前にご一報いただけると幸いです。
フォーマットはテキスト・HTML・Markdown・InDesign・PDFなどの電子データで受け付けます。図表など画像が混ざっていても構いません。ただし、モノクロに限ります。
※ 頂いた原稿は原則としてこちらでレイアウト作業をいたします。仕上がりイメージは、本書レイアウトを参考にしてください。
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締め切り
随時募集いたします。コミックマーケットに合わせて発行いたしますので、概ね7月初旬、11月下旬が締め切りとなります。ただし、コミケの当落、原稿の集まり状況によっては発行を見送ることもありますのでご了承ください。
記事の扱いなど注意事項を「寄稿する」ページに掲載していますので、ご一読下さい。
以下に掲載しているテーマや記事のタイトル例はあくまでもサンプルです。
TRPGのシナリオの作成に関係する記事であれば、以下にかぎらず広く募集しています。
「これに従って作っていけば遊べるシナリオが出来上がる」といったシナリオ作成方法論はみんなが知りたいところです。しかし、単に「自分はこうやって作ってる」というのを紹介するだけでも、それがありきたりのものでも、実は大いに参考になるものです。
これからシナリオ作りについて学びたいという人にとっては勿論、自分でシナリオを作れるという人にとっても、大いに参考になるのではないでしょうか。みなさんのシナリオの作り方をぜひ教えて下さい。
既存のシナリオ作成方法論を整理・比較したり、既製のシナリオの分析すると、「シナリオ」とは何なのか、どんな機能を持っているのかが見えてくるものがあるとおもいます。
「何か書いてみたいけどオリジナルな作成方法なんて持ってないし」という方でも、このタイプの記事でしたら書けるのではないでしょうか。
シナリオ作成方法の多くは、シナリオをモデル化して、作り方を抽象化しています。バリエーション豊かなオリジナルのシナリオを作り出すのに欠かせない作業です。
ふだん自分がシナリオを作るときにどんな手順で作っているか、どんな項目(シーン、ストーリー、NPC、謎、敵etc.)をどんな順番で決めているか書き出し整理するとフレームワークっぽいものになりますし、今までに出した項目を分類するとパタンになります。上手くまとまったら、是非記事にしてみてください。
シナリオを公表しようという人にとって、わかりやすく読者に伝えるためにシナリオの記法が重要なのは言うまでもありませんが、自分で使うだけのシナリオについても、シナリオ記法(シナリオの何を記述するか、どこまで記述するか、どう記述するか)は大切です。時間がたって見返した時でも簡単に思い出せる、必要なことが記載されている、忙しいセッションの最中に見てすぐに把握できる、どこに何があるか埋もれずに探せる、そして何より、簡単に記述できて面倒くさくない(!)ようなシナリオ記法はどんなものでしょうか?
良いシナリオを作るには、そもそも「何が良いシナリオなのか」が分かっていなければなりません。概ねプレイして面白いシナリオが「良いシナリオ」になるのですが、では「面白いシナリオ」とはどんなものでしょう?戦闘がスリリング、頭を悩ませる謎がある、重厚長大なストーリー、PCが大活躍できる、NPCとのやり取りが面白い、これらの要素のバランスがとれている、などなど、幾つかの方向性が考えられますが、それぞれについて、作ったシナリオのどこをどう見れば評価できるのでしょうか?評価が出来れば、セッションに挑んで砕け散る前に修正することができるはずです。
キャンペーンとは、何らかのつながりのある連続したシナリオを遊ぶことです。1回のセッションで終わる単発シナリオに比べて伏線を張ったり複雑な内容を扱うことができる他、馴染みの舞台やNPCができてぐっと楽しくなります。TRPGの醍醐味の一つと言えるでしょう。書籍の形で出ているリプレイのほとんどはキャンペーンになっていますので、キャンペーンを遊んでいる様子を見てTRPGに惹かれて始めた人も多いのではないでしょうか。
単にキャンペーンにすることでシナリオは面白くなるものですが、代わりに収拾がつかなくなる危険性があったり、ただ漫然とシナリオを続けるよりぐっと面白くするコツがあったりと、キャンペーンならではの方法論というのもありますので、数々のキャンペーンをこなしてきたベテランマスターの方に是非ご寄稿いただければと思います。
何も無いところからどうやってシナリオを創りだすのか、そのとっかかり、アイディアの出し方は、ほとんどのシナリオの作成法で触れられている大きなトッピックの一つです。
TRPGのシナリオの作り方を解説した本にはたいていシナリオのネタの出し方が載っていますが、それ以外にも、新規ビジネスの本、小説の書き方などの本に、様々な発想の仕方が載っています。それらをまとめたり、TRPG向けにアレンジした記事があると、アイディアに詰まった時にとても役に立ちそうです。
小説、漫画、映画など、既存のフィクション(あるいはノンフィクション)を元にシナリオに仕立てあげるというのもシナリオのアイディアの出し方としてはメジャーな方法でしょう。
題材の選び方、元のメディアとTRPGのシナリオとの違い、TRPGのシナリオに落としこむ時の注意、どれくらい改変すると良いか、あるいはどこを改変すると良いか、手順など、みなさんのやり方をご紹介ください。
初めてシナリオを作るにあたって、既存のシナリオを改変するところから始めるのも手でしょう。ラスボスを変更する、情報をひとつ付け加える、シーンをまるごと置き換えるなど、改変方法にも幾つかやりかたがあります。
一から作るのとはまた別の難しさがありますが、作る量も少なくて済み、お手本として参考にもできるため、シナリオ作成に慣れていない方が始めるのにもいい方法です。
良いアイディアが出たら、次はそれを核にシナリオの肉付けをし調整していくことになります。地味でテクニカルな内容が多いかもしれませんが、シナリオの出来を決める重要な部分でもありますし、技術として伝えることが容易な分野です。
セッションの場でプレイヤからシナリオの穴、矛盾点を指摘されて焦る、マスターを長くやっているとそんな場面に何度も出くわすのではないでしょうか。そうした矛盾点のチェックや穴の見つけ方が分かれば、シナリオを作ったり、マスターをやったりする際の抵抗が大きく減るのではないでしょうか。
特に戦闘を中心としたシナリオで重要になるのが、バランスの調整です。そうしたシナリオでは、バランスのいい敵さえ出せれば、セッションは成功といっても過言ではありません。
「PCやプレイヤの能力がわかっている場合」「コンベンションなど、PCやプレイヤの能力が不明な場合」でもバランスの取り方は、変わってくるでしょう。
魅力的な謎、スリリングな展開、盛り上がるクライマックスを用意し最高のセッションになっていた……のに最後が時間切れで撤収しなければいけなくなっちゃた、というのでは一気に興ざめ、台無しです。シナリオの時間見積もり、想定外の時間を食いそうなポイントの解説、セッションの進行具合に応じたシナリオの再編などのテクニックを教えて下さい。
数あるTRPGシステムの中から選んで遊ぶのですから、せっかくならそのシステムで用意されている背景世界の設定をうまく取り込んでプレイヤたちに堪能してもらいたいものですね。
TRPGのセッションの主役はなんといってもPCです。
特に最近のシステムではPC個人の活躍をシナリオに盛り込む仕掛けが用意されていたりしますが、そうした仕掛けの上手な活用方法、作成方法、あるいはPCの設定をうまく取り込む方法などには、どんなものがあるでしょう。
TRPGと呼ばれるゲームには極めて多様なシステムが存在し、システムごとにシナリオの方向性や作り方、組み込むべきポイントなどは変わってきます。特定のシステムに特化したシナリオ作成方法は、汎用的なシナリオ作成方法に比べてより簡単に、より面白いシナリオを作る方法を提供してくれます。
マスターの中には、シナリオをしっかり準備してセッションに挑むマスターと、アドリブを重視してシナリオは最低限のみにしセッションのその場で展開を考えていくマスターがいます。シナリオ作成方法の多くは、しっかり準備していくマスター向けのものですが、アドリブ中心のマスターは実際のところどれくらいの準備をしていくのか、最低限どこを抑えておくと良いのでしょうか。
はじめてTRPGを遊ぶ人たちを相手にするばあい、どんなシナリオが適切でしょうか? また、TRPGの経験はあるものの、そのシステムでは初めて遊ぶ、という人向けにはどんなシナリオを準備すると良いのでしょうか。ネットでは「チュートリアル山賊」という、基本的なルールを確認できるような戦闘中心のミニシナリオがシステム初心者向けのシナリオの類型として提起されました。
最近では「どどんとふ」や富士見書房の「TRPG ONLINE」のようにオンラインでのセッションも普及しはじめています。顔をあわせてのセッションに比べ、時間が掛かる、メンバーが変動しやすい、マスタ—プレイヤ間で秘密のやり取りがしやすいなどの特徴があるため、オンライン向けのシナリオ作成方法というのも考えられます。
シナリオの作り方で中心的に議論されるのは「良い」シナリオの作り方ですが、実際にシナリオを作るマスターにとってもう一つ重要な点は短い時間で作れる方法です。社会人マスターは大抵忙しいですし、学生は学生で毎週マスターをやらなければならず手早くシナリオを作る必要があったりします。そんな忙しい人達に向けたシナリオを手堅く量産する方法論には大きな需要があるでしょう。
シナリオの中で、しばしばNPCは大きな位置を占めます。そういったシナリオでは、依頼人、ラスボス、キー情報を握る目撃者、ヒロインといったNPCを通じてPCたちを上手くシナリオにそって動かせないといけません。依頼人の依頼には乗ってもらわないと困りますし、ラスボスに対しては怒りを覚えてもらわなければなりません。
TRPGのシステムにはたいてい背景世界に関する設定が付属していますが、世界全体をカバーするものが多いため、シナリオで使うような詳細なスケールでの記述はそれほど多くありません。しかし、シナリオを手っ取り早く作るには、シナリオに登場するちょっとした酒場、市場、寺社、裏路地、広場、ロビーなどが揃っているほうが役に立ちます。
マスターによって好き嫌いがわかれますが、罠もシナリオによく出てくる要素です。
「これさえ守れば素晴らしいシナリオになる」という秘訣はなかなかありませんが、「これをやるとダメダメになる」というアンチパターンはたくさんありそうです。
シナリオを作る上で最も悩ましい部分の一つが情報の出し方です。簡単すぎてはつまらないし難しいてくも詰まってしまいます。また、セッションが破綻する最大の原因の一つがやはり情報の出し方にあり、情報が繋がっていない、情報に矛盾がある、簡単なはずなのにプレイヤが気づかない、などが発生します。
シナリオの導入部では、PCに対して報酬や動機付けを行なってシナリオに引き込みますが、これがなかなか一筋縄では行きません。
報酬の上手い出し方、バリエーション(金銭、アイテム、名声、地位、PC独自の目的)といった報酬に関する工夫、導入部でPCをスムースに巻き込む方法など、いい方法がありましたらぜひ教えて下さい。
最近の日本製のTRPGには、ハンドアウトと呼ばれるPCの設定がシナリオに付いていることがよくあります。これをうまく作れば、PCをすんなりとシナリオに巻き込むことができ、セッションの最初の難所である導入部をクリアすることができます。
幾つかのTRPGは、シナリオの途中に挟むランダムなイベント発生表を持っています。サイコロなどを振ってランダムに何が起きたかを決め、シナリオに幅をもたせます。
最も良くあるのはモンスター遭遇表ですが、その他にも魔法のアイテム、天候、NPCとの遭遇、汎用的なイベントなどのランダム表があります。こういった表は、作る側もとても楽しいので、一度取り組んでみてはいかがでしょうか。
シナリオの作り方にまつわる様々な点について、アンケートした結果を公開するのも参考になります。
シナリオの準備・作成にあたっては、パソコンのソフトやサービスを使ったり、文房具をうまく活用したりすると楽することができます。