夏のコミックマーケットの売上の一部 20,000 円を、先日どどんとふ公式サーバ様に寄付させていただきました。
これはコミックマーケット当日、打ち上げ時に当サークルで負担する予定だった飲食代の一部を参加者の一部が「自分で払う!」と強硬に主張したため、最終的にはその意向を汲んでお支払いいただきました。代わりにその分を、日ごろ多大な資金と労力を割いてTRPGを遊ぶ人たちに場を提供してくれていますどどんとふ公式サーバ様に寄付させていただいた次第です。
次号(Vol.7)では、「自作したシナリオの解説」をテーマにしてみようかと考えています。
今までのTRPGシナリオ作成大全の記事は、どちらかと言うと理論的な内容が中心で、実際のシナリオに即したものは少数でした。しかし、実例を示されないと理論で終わってしまう、あるいは分かりづらいケースもあるかと思います。プログラミングでも、サンプルコードを読んだほうが早かったりします。
そこで Vol. 7 では、シナリオ作者自らが自作のシナリオを取り上げてシナリオの見どころ、作り方やコツについて説明する、という記事を特に募集したいと思います(一般の記事も募集します)。
これまた色々な切り口があると思いますが、例えば以下の様な記事を想定しています。
どこから作り始めて、次にどこを作り、どう仕上げたか、というシナリオ完成までの道のりを記事にしてみてください。とはいえ、全工程を解説するのは大変ですし、そんなの覚えちゃいねーと思いますので、一部の工程のみでも構いません。例えば、以下の様な工程を取り上げてみてはどうでしょうか。
ぱっと読んだだけでは見過ごしてしまうかもしれないシナリオの凄いところ、それをどうやって作ったか、どこに注意すればよいかなどを解説してください。以下、例です。
半分は、作ったシナリオの宣伝の場と考えていただいても構いません(笑) 本誌は、各号1,000部前後の発行部数を誇るメディアです。
作っている時に苦労した点、実は失敗したなと思った点、もっとこういう展開もありだったなと思っている点など、裏話や作ってみての感想などを記事にしてみてください。
自作のシナリオであること。
現時点で、イベントやショップ、ウェブサイト等で入手可能であること、しばらくは入手可能な状態を保つ予定になっていること
が条件です。実際のシナリオを見ながら学ぶ、というのがテーマですので、これが条件となります。
12/30(水)西あ 07-a 「氷川TRPG研究室」でコミックマーケット89に参加します。
頒布物は以下のとおりです。
クトゥルフのシナリオの作り方の特集しています。
10名近いベテランマスター陣によるシナリオ作成方法や作成のコツ・ノウハウを集めた本です。
シナリオ作成入門向けの記事を特集しています
オンラインセッション向けのシナリオ作成と、補助ツール・資料を特集しています。
特にテーマは設けていません。ややマニアック? 残部僅少です。
『馬場秀和のマスターリング講座』の特集です。350ページ近い大ボリューム。
シーン―課題―制約に分解して組み立てるシナリオの作り方を解説しています。
ダンジョンシナリオの作り方に特化した、入門向けの本です。
「幻燈庵」様からマスターリングの本の委託を受けています。
『TRPGシナリオ作成大全 Vol. 6』向けに、こちらで、クトゥルフのシナリオを作るときに困っていたり難しいと感じる点に関するアンケートを募集しています(締め切り:2015/10/25)。1分で回答が終わる簡単なものですので、ぜひご協力ください。
夏コミ新刊『TRPGシナリオ作成大全 Vol.5』の掲載記事を紹介していきます。
前回ご紹介した 「馬場講座でシナリオ作り」 の作者が、馬場講座で解説されている方法論に従って実際に作成してみたシナリオです。漫画にも登場しています。
漫画の方のおまけで、このシナリオのメイキング過程も書かれていますので、ぜひ合わせて読んでみてください。このメイキングを読むとわかりますが、このシナリオでは、システムの選択(アリアンロッド2E)からストーリーの解体、シナリオウェブの作成、タイムスケール管理とマルチステージ処理の組み込みなど、ひと通り「講座」で解説されている方法が実践されています。
夏コミ新刊『TRPGシナリオ作成大全 Vol.5』の掲載記事を紹介していきます。
「馬場講座でシナリオ作り」は、『TRPGシナリオ作成大全』シリーズ初の漫画記事です。おまけの4コマ漫画ではなく、全編漫画となっております。
もともとは、『TRPGのある風景(3)』という同人誌(2007年発行)に収録されていたものですが、今回、作者の榊原さんに転載をご快諾いただけたばかりか、結構な量の書き直しまでしていただけました。オリジナルと比べると、間違い探しというレベルではなく、「あ、ここも違う」という絵が毎ページ見つかります。それどころか、作中のシナリオも今は流通していない『パワープレイ』から『アリアンロッド2E』ベースに作りなおして頂いています。
さて、馬場講座最大の弱点といえばその取っ付きづらさだと思いますが、「馬場講座でシナリオ作り」では漫画というメディアでそれを軽々と突破してくれています。それも「単に漫画にしました」というような代物ではなく、登場人物の細かな心の動きなどが描写され、漫画それ自体でも大変面白いものに仕上がっています。『TRPGのある風景』は現在活動を中止されていますが、個人的にはいつかまた再開されることを密かに期待しています。『ファイブスターストーリーズ』だって再開したんですしね。希望は捨てていません。
なおシナリオの作り方については……馬場講座のシナリオの作り方をまとめた形でバッチリ触れられています!よかった!
夏コミ新刊『TRPGシナリオ作成大全 Vol.5』の掲載記事を紹介していきます。
高橋志行さんの労作です。いままでに本誌にはたくさんの記事が掲載されてきましたが、本記事は質量共に他を圧倒していると言っても過言ではありません。ページ数約70ですが、Vol.5 は 2段組になっていますので Vol.4までのレイアウトだと100ページくらいにはなっているかと思います。
そして、論じているテーマの馬場講座、その基礎となったコスティキャンの試論はもとより、国内外のゲームに関する論文を引いて丹念に馬場講座や馬場秀和の著作が成してきた仕事を論じています。
大きく分けて4章からなり、第1章では歴史的背景の確認、第2章で馬場講座を始めとした一連の作品の理論的基礎となっている諸概念の点検、第3章では現在(2015年)において馬場作品がどのような重要性を持ちどう活かせるのかを論じ、結論部では「システム」と「ゲームマスター」の関係について我々が取りうる2つの立場を明らかにし、TRPGというゲームをどう遊んでいくか、その指針を示してくれています。
特に「馬場秀和のマスターリング講座」およびその中で取り上げられたトピックについてより考えを深めたいという方にとっては、必読の記事となっています。
なおシナリオの作り方についてはほとんど触れられていません。
馬場秀和のマスターリング講座の内容を、実際のセッションの現場にどう取り入れるか、あるいは取り入れないか、ここはおかしいんじゃないか、というのを、筆者の経験に基づいてあれこれ語っている記事です。
「講座」のトピックスを網羅しているというより、筆者の気になったポイントを大きく取り上げて「しゃべくって」います。ノリノリ。
一方で結構重要な指摘も随所に見られ、「講座」中最大の問題テーマ「キャラクタープレイ」についても、筆者なりの分析と解決策が提示されています。
なおシナリオの作り方についてはほとんど触れられていません。
夏コミ新刊『TRPGシナリオ作成大全 Vol.5』の掲載記事を紹介していきます。
「馬場秀和のマスターリング講座」は20年ほど前のコンテンツですので、当時の状況を知らない方がいま読むと、「何を根拠に言っているんだ!?」「はぁ?」と思ってしまうような内容も含まれています。sim 氏の本記事は、当時の時代状況を実際に体験したTRPGユーザーのひとりとして回想し記した内容となっています。
あくまでも sim 氏個人の体験に基づく記事ですので、そこには接した情報の偏りが必ずあり、客観性は低く総体的な記述にもなっていませんが、当時の状況を垣間見る一助にはなるかと思います。本当は複数の人間によるこういった記事が揃うと、より正確に当時の状況を再構成できていいんですけどね。
紹介者は sim 氏と当時から付き合いがあり地理的にも近くに住んでいたため、書かれている内容にはかなり納得感がありました。
個人的には、恒例の4コマ漫画が相変わらずシュールに飛ばしていてこのセンスは素晴らしいなあとまじめに思うのと、冒頭に出てくる「H」なる人物の正体が気になります。
なおシナリオの作り方についてはほとんど触れられていません。
夏コミ新刊『TRPGシナリオ作成大全 Vol.5』の掲載記事を紹介していきます。
トップバッターは、白河日和さんの「マスターリング講座の受講ノート」。ちょっと変わっていますが、とても面白い視点の記事です。「馬場秀和のマスターリング講座」は、非常に長大な作品で、首尾一貫した構成と文章で長さの割には読みやすいものの、それでもやはり読みこなすのは大変です。そこで、講義のノートを取るように、「馬場講座」の内容をまとめたのが本記事となります。特に、筆者なりに重要なところとあまり重要でないところを評価しながらまとめているのがこの記事の面白いところです。
自分なりにまとめながら読み進めると漫然と読むだけでは気づかなかったことに気づけたりするので、皆さんも試みてみてはどうでしょうか。
なおシナリオの作り方についてはほとんど触れられていません。
2015/4/26(日)幕張メッセにて開催される「TRPG即売会 in 超会議」に「氷川TRPG研究会」で出展します。
新刊はございませんが、「TRPGシナリオ作成大全」シリーズ各巻、『ダンジョンシナリオ作成講座』「しぇいらコレクション」シリーズを頒布する予定です。
12/29(月)東地区ケ-24b 「氷川TRPG研究室」
http://trpg-labo.com/blog/1029
今回は、シナリオの作り方の本の他に、NPCのイラスト集(シート)も出します。
をテーマに、それぞれ80人のNPCのイラストを収録しています。
厚手の紙に印刷しており、切り取るとカードスリーブにもぴったり合うようになっています。
お値段は何と、それぞれ500円。素晴らしいイラストばかりですので、是非手にとってご覧ください。
最後はちょっと変わり種、PBW(プレイ・バイ・ウェブ)のシナリオをTRPGに変換して遊ぶ場合の手順の紹介記事です。
そもそもPBWとTRPGはどう違うのか、というところから、どのようにPBW向けシナリオを変換すると良いのかを、分かりやすく解説しています。
例えば、PBWはマスタとプレイヤ間のやりとりの回数が通常のセッションに比べて少なく、提供される情報も限られている代わりに、たくさんのプレイヤが同じ舞台で遊ぶため平行してたくさんのシナリオが走り世界に広がりをもたせやすい、といった特徴を持っているそうです。この特徴はシナリオの作りにも影響するため、変換に際しては足りない部分を補い、TRPGでは再現しにくい部分を削る必要が出てきますが、本記事ではそうしたポイントがまとめられています。
ふたたび私の記事です。
今年の夏くらいに、『インセイン』のシナリオを作って遊んだのですが、その時のシナリオの作成過程を本記事にまとめてみました。
『インセイン』のシナリオ作成は初めてですし、サイコロ・フィクションも『ハンターズ・ムーン』を何回か遊んだだけなので、上手く作れているとは言いがたいですが、まあこういった内容も参考になるかなと思い掲載させていただきました。
初心者向けに、艦これRPGのシナリオの作り方を解説した記事です。といっても単純でよければシステムが親切丁寧にサポートしてくれる艦これRPGですから、「どうやってシナリオを作るか」という解説はそれほど必要とされないかもしれません。
本記事では、シナリオを準備するにあたってどんなところに気をつけるべきか、を具体的に指摘しています。
「原作の感覚で elite や flagship を入れ ないでください。大事故の元です」
「そういうことで、こういう敵艦隊にすることを提案します。
重巡・軽母・雷巡・軽巡のいずれか 2 隻
駆逐 2~3 隻」
などなど。
その他、セッション中に気をつける点、原作ゲームと違っていて気をつける点についても言及されており、既に遊んでいる人も見落としがちなので一度確認してみるといい内容になっているかと思います。
昨日はママチャリレースに忘年会と、早朝から深夜まで時間が撮れなかったので、本日2本目の紹介記事です。
珍しくエッセイ風の記事です。こういうのも良いですね。難しいんですが、本記事はなかなか読ませてくれます。ややとりとめもない感じもしますが、あちこちに、苦労とともに培ってきた経験からくる知恵が散りばめられています。
シナリオとセッションは不可分のものとして、シナリオはどうあるべきか、どういうものなのかを説いています。あまり具体的なことは書かれておらず抽象化されているため、役立てるには一手間要ります。入門者にはちょっと難しいかもしれませんが、何度か挑戦したことのある人にとっては、ひとつの指針となる記事かと思います。
先回と同じく戦闘にまつわる記事ですが、こちらは「和マンチ」と呼ばれるプレイヤたちへの対処方法について考察しています。「和マンチ」はマスターが困ってしまうくらい協力なキャラクタを作ってくるプレイヤのことを指しますが,マンチキンとは違ってルールを破ったり勝手に作ったりすることはありません。ルールはきっちり守ります。大人な人たちですから。でも作ってくるキャラクタは実にえげつない。大人げない人たちです。
そんな和マンチを相手にどう対応すればよいか、というのがこの記事のテーマです。
筆者はベテランのマスターなので、実にたくさんの引き出しを持っています。幾つかは当たり前のような対応方法ですが、意外と実践されていなくて、効果的な方法です。
そして本記事の半分を占めているのが、和マンチと普通のプレイヤが混在した場合の対処方法です。そう、こういう時が一番難しいのです。筆者はここで7通りの方法を提案しています。その方法は、……コミケでお求めください。
TRPGのシナリオの中心というと、やはり結局は戦闘に落ち着くことが多いのですが、本記事ではそれ以外の方法、おもに戦闘以外の障害を設けてシナリオの中心に据えることを模索します。
戦闘の殆ど無いシステム、戦闘と戦闘以外のルールが半々のシステム、戦闘中心のシステムをそれぞれいくつか取り上げ、それぞれの場合について、どんなシナリオが考えられるか、示唆を与えてくれます。
特に戦闘中心のシステムでは、『エリュシオン』で提唱されている擬人化の概念を他に適用しようという提案がなされています。
たまには戦闘のないシナリオもやってみたいんだけど、という方は、まず本記事に目を通すといいのではないかと思います。
初登場、CanIさんの記事です。
この記事で言う「予定管理型シナリオ」というのは、PCが何もしなければこうなる、という結末があり、PCが関与することでその結末が変わっていく(通常は、バッドエンドのはずがハッピーエンドになる)タイプのシナリオを指しています。
こういう作り方をしている人というのは、けっこういらっしゃるのではないでしょうか。私も、シナリオによってはこの方法を採用することがあります。敵の陰謀を潰す、といったシナリオに向いています。
本記事では、この「予定管理型シナリオ」で用意すべきこと、注意すべき点について解説し、向いているシナリオのタイプを紹介しています。
比較的短く読みやすい記事ですが、いろいろ発展させられるテーマだと思いますので、他にも書いてくれる人が出てくると面白くなりそうです。